遺言

遺言執行者は誰でもなれますか

こんいにちは。司法書士の三輪です。

本日は遺言執行者についてです。

遺言執行者ってだれでもなれるんですか?
こういう質問を受けることがあります。
 
民法で規定されているのは、遺言執行者になれない人です。
遺言執行者になれない人は、未成年者と破産者のみです。

未成年者と破産者以外はだれでも遺言執行者になれます。法人(会社)でもなれます。
比較的自由ですね。

では、いつの時点で未成年者または破産者であったらダメなんでしょうか?

遺言作成時でしょうか? または 遺言者の死亡時であり、遺言執行者就任時でしょうか?

未成年者、破産者の判断時は、遺言者の死亡時であり、遺言執行者就任時です。注意ですね。

また、遺言執行者は、司法書士や弁護士などの第三者ですと、執行手続きが非常にスムーズになります。

当事務所では、遺言執行者就任のみも承っておりますので、お困りの方は是非ご相談ください。

遺言書が遺産分割協議後に見つかった場合

こんにちは。司法書士の三輪です。

連休も最終日ですね。今年もあと3ヶ月強。あっという間ですね。

本日も先日実際に相談のあった事例です。

ご相談者は、ご主人がお亡くなりになり、相続人間で遺産分割協議が終わり財産分けが終わった後に、遺言書がでてきたとの事でした。

遺言書を見せてもらうと、自筆証書遺言で、遺言執行者の指定もありませんでした。

遺言の内容としては、「妻に全財産を相続させる」という内容です。

一方、遺産分割協議の内容としては、「一部不動産を長男が相続し、自宅、その他財産を妻が相続する」とういう内容でした。

悩ましい問題です。遺言の法的趣旨は、遺言者の最終意思表示です。この最終意思を尊重するのであれば、遺言書通りにするべきですが、相続人全員の同意が得られるならば、遺言書と異なる内容の遺産分割協議をすることも可能です。今回は相続人全員の意思を確認させていただきまして、分割協議書の内容で相続する事にしました。

また今回のケースですと、遺言執行者の指定がなかった事もポイントです。前日のブログでも書きましたが遺言執行者がいると、相続人が勝手に遺産分割協議をしても無効になります。例え相続人全員が遺言の内容と違う分割を望んでも遺言執行者はそれを拒否する事ができます。遺言執行者は遺言の確実な実現には大いに役立ちますね。

遺言と異なる内容の遺産分割協議も条件付きではありますが可能とういう事です。

遺言執行者って何?

こんにちは。司法書士の三輪です。

今年のシルバーウィークは本当に天候に恵まれてますね。私はもっぱら家族サービスです。ん・・・サービス? 間違いでした。私が逆に癒されております。

さて、本日は遺言執行者についてです。

相談者様から自筆の遺言証書をみせてもらうと、大抵遺言執行者が書かれておりません。遺言の内容が、自宅の土地・建物を相続人である妻や子供に相続させるというものですので困る事はない場合がほとんどです。

しかし、遺言の内容次第で相続人間でもめ事が予想される場合や、相続財産が不動産、預金、証券、債権、など多種に渡る場合、遺言の内容が相続人以外の方への遺贈を内容とするものの場合は、遺言執行者の指定は必須となります。

理由は、遺言執行者が単独で遺言の執行に必要な一切の行為をする事ができるからです。逆に言えば遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げる一切の行為をすることができなくなります。

遺言執行者は、遺言内容実現の指揮者みたいなものなんです。遺言があるにもかかわらず、相続財産に手を付ける相続人がいた場合でも、遺言の執行を妨げる行為は一切無効になりますから、他の相続人も安心ですよね。また、相続人以外に財産をあげる遺贈の手続きなどは、相続人全員から署名・押印をもらわないといけませんが、遺言執行者がいれば遺言執行者が相続人全員から署名・押印をもらわなくても手続きができてしまいます。

遺言執行者を指定しておけば、より確実な遺言の実現ができますので遺言者も安心できると思います。当事務所では、遺言執行者への就任も承っております。第三者が遺言執行者になった方が良いケースもありますので、ご相談いただければと思います。

外国での遺言

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こんにちは。司法書士の三輪です。
知人のハワイアンライブに行ってきました。少し心配でしたが2歳の娘も連れて行きました。が娘が一番興味深々にライブを見てました。Sさんお疲れ様です。超かっこよかったです。ハワイアンミュージックのCD買ってみます。

さて、本日はハワイ繋がりで、「日本人が外国で遺言書を作成することはできるか」についてです。

日本人が外国で日本の方式に従い作成する遺言はもちらん有効です。自筆証書遺言でも、大使館や領事館で公正証書遺言を作成する事ももちろんできます。

また、日本人が外国の地で外国の方式によって遺言を作成することもできます。しかし、注意点としまして、この遺言が有効であるかは、日本の法律である民法の遺言についての定めに違反していたら無効となってしまいまう点です。

やっぱり安心なのは、外国でも大使館や領事館での公正証書遺言ですね。

 

遺言あれこれ④

こんにちは。司法書士の三輪です。

今日は相続が開始し、遺言書がない場合のお話しです。

相続発生し、四十九日法要が終わったあたりから故人の財産をどうしようかと相続人間でざわざわしてきます。相続が発生した直後は、葬儀の件や各所への連絡、悲しみ、精神的ショックで遺産相続の件などは考える余裕がありませんが、四十九日法要が終わる辺りで一旦落ち着きますので、相続権がある人の親族も含めざわざわします。

遺言書がなく、故人に預貯金や土地などの資産がある場合は、その分け方を決める遺産分割協議を相続人全員でしなければなりません。 「遺産分割協議」は相続全員が納得しないと成立しません。 これが大変なんです。 修羅場になるケースもよくあります。

例えば、遺産が現金のみの場合であれば、法定相続分といい法律で決められて割合で分けることが考えられます。相続人2人であれば半分づつ。しかし、このシンプルなケースでも充分に揉める要素はあります。1人の相続人が金銭的な援助を受けていた場合や、故人の介護に多額の私費を投じていた場合です。

金銭的な援助を受けてこなかった側、介護に多額の私費を投じていた側からすれば、半分づつですんなり納得できるかどうかです。逆側からすれば、故人が勝手に援助してくれたとか、故人の年金を介護費用に充てていたのではないかと言う事も考えられます。

シンプルな現金のみの遺産分割協議でも、これだけ思惑が働きます。簡単に分けることができない不動産だったらもっと大変です。

遺言は強いですね。

次回はもう少し複雑なケースを紹介させていただきます。

遺言あれこれ③

こんにちは。司法書士の三輪です。

お昼ごはんは、ココイチのカレーとパスタでココのあんかけスパとラーメン(いろんなお店)をローテーションさせています。美味しいので満足してますが、体重増加が止まりません。糖質 ON 生活です。

さて、本日もご相談いただいた案件です。

ご相談者様は、お父様を亡くされ、遺言書を3つ持って相談に来られました。

遺言書が3つも出てきましたがどうしたら良いですか?とういう相談でした。回答としましては、後で作成した遺言が優先します。

また、今回お持ちいただい遺言書は、自筆証書遺言が2通、公正証書遺言が1通でした。日付を見ますと、自筆証書遺言➀→公正証書遺言→自筆証書遺言②でした。

異なる形式の遺言ですが、日付が最後のものが優先されます。また、3つの遺言で内容が被っていない部分は最初の遺言も有効です。

今回のご相談者様も遺言執行をして、無事に手続きを終える事ができました。

「遺言」と「法定相続」の関係

こんにちは。司法書士の三輪です。

最近、台湾ラーメン・台湾まぜそば・台湾丼と台湾にはまってしまってます。ちなみにどれも名古屋発祥だそうです。そういえば、台湾の屋台で食べたラーメンはあっさりしていました。なんでそのネーミング?

さて、本日は「遺言」と「法定相続」の関係についてです。

民法では、財産所有者が死亡した場合の手続きとして、「遺言」と「法定相続」の2種類の手続きが用意されています。

被相続人の死亡⇒法定相続手続きへ。しかし、「遺言」があればそれに従う。

つまり、相続は、遺言があればそれが優先し、遺言がないか、あったとしても一部しかない場合は補充的に法定相続の規定が適用されます。

ここまで書くと、遺言が絶対に思えますが、「遺留分」には負けてしまいます。遺留分の説明はここでは省きますが、遺留分を気にし過ぎて「遺言」を書く事をためらわれる方もいらっしゃいますが、私はまず「遺言」を作ることが大事とアドバイスしております。遺言がなければ結局、法定相続になり、遺留分以上に家族間で揉める事になる可能性が高いからです。

最終的には、遺留分を考慮した「遺言」の作成をお手伝いさせていただきます。(^^♪

 

 

遺言あれこれ②

こんにちは。司法書士の三輪です。

本日も遺言についてです。会社経営をされている方からのご質問でした。

遺言で会社に財産を渡す事はできますか?とのご質問でした。

回答としては、できます。個人から会社への遺言でも法律上の制限はありません。

理由をお聞きすると う~ん。なるほど~ と思いましたがお勧めはできません。理由としては、個人の方が法人に遺贈するといろんな税金がくっついてくるからです。

遺言をした人(あげた人)には、譲渡所得税が、もらった会社には法人税がそれぞれ課税させれます。(赤字会社は別として)遺言をした人は亡くってますので、ご家族が税務申告する必要があります。

税金を考慮した遺言であれば問題はないですが。

やはり、個人から会社に不動産の名義を移すには、売った個人には譲渡所得税が課税されますが生前に売買するのが一般的だと思います。

信託っていう手も考えられますね。

遺言あれこれ➀

こんにちは。司法書士の三輪です。

本日は先日ご相談いただいた内容について書かせていただきます。

ご相談者様は、父親を亡くされ、父親の遺品を整理していたら封筒に入った遺言書が出てきたので、どうしたらいいのか分からずご相談にお越しいただきました。

民法では、遺言書を預かっている人と遺言書を発見した相続人は、遅滞なく家庭裁判所にその遺言書を添えて検認の申立てをしなければならないと定められいます。(ちなみに、その遺言書が封印されていても、されていなくても検認の手続きが必要となります。)

また、自筆証書遺言に基づき不動産の登記手続きをする場合は、検認手続きを経ていないと法務局で受け付けてもらえません。ですので、遺言の内容を実現するには検認手続きは不可欠というわけです。

本件の場合は、家庭裁判所で検認手続きをして、その自筆遺言証書を用いて無事相続登記をする事ができました。

この検認手続きですが、実は公正証書遺言の場合は不要なんです。これが実はすごいんです。

 

 

 

遺言のすすめ②

真っ赤なラーメンを見るとどうしても食べたくなる三輪です。
翌日必ず後悔します。
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(光陽さん 中激)

さて、昨日も遺言の相談をいただきました。
依頼者は、妻と子供2人の60代の男性でした。

特に相続に問題があるようには見えませんが、遺言を作成すかどうか迷って相談いただきました。
私は、相続人が2人以上になるならば遺言は作成すべきだと考えております。

遺言がなければ、法定相続分という法律(規制)に縛られます。
これは、良い方に作用する時もあれば、悪い方に働くこともあります。

私は仮に法定相続分通りに残されて相続人に財産を分けて欲しいと思うならば、
そのように遺言を書けばいいですよとアドバイスします。

財産を前にしたら、人間は変わります???
仲の良かった兄弟がいきなり・・・・・争う???

本当にそうなるんですよ。
実体験も踏まえて。

だって、良くも悪くも人間ですもの。